どこにいくつ設置すればいい?火栓の設置基準
町中で見かける消火栓は万一の火事に備えるための重要な消防設備です。
道路の脇やビルの壁などに設置されているところを見かける消火栓ですが、
消火栓の設置については法律により基準が設けられています。
新たな建物や施設を建設するときは法律に基づいて屋内に消火栓を設置する義務があります。
さらに屋外の消火栓にも火災に対する備えとして設置基準が設けられています。
今回は、消火栓の基礎知識と設置基準について紹介します。
▶︎屋内の消火栓
ショッピングセンターやオフィスビル、スタジアムや学校など人が使う施設については
全て責任者に法律で定められた設置基準に基づいて消火栓を設置する義務が発生します。
屋内に設置される消火栓はは火災の初期消火を目的としています。
火の手が上がったら規模が小さいうちに消火栓内の消火設備を使って火を消し止めるためのもので、
人の手により消火活動を行います。
屋内の消火栓設置基準は建物の大きさや建築に用いられている資材の種類、
対価設備の状況や階数、利用目的などによって細かく決められています。
具体的には以下の様な基準で判断します。
・建物全体の延べ面積
・地下階・窓のない階・4階以上の階の床面積
・耐火構造及び準耐火構造の状況
・指定可燃物の貯蔵及び取扱い数量
燃え広がる危険性の高い木造ほど設置基準が厳しく耐火造だと基準が緩くなります。
さらに劇場や百貨店、ホテルなど多くの人が集まる施設ほど基準が厳しくなります。
屋内消火栓には2人以上での取り扱いを基本とする1号消火栓と
1人でも取り扱いできる2号消火栓があります。
操作が容易な2号消火栓は迅速な消火活動が求められるホテルや病院などで多く見られます。
▶︎屋外の消火栓設置基準
屋外消火栓設備の設置基準は以下のとおりです。
・建築物の各部分からホース接続口までの水平距離が40メートル以下となるように設ける
・消防用ホースの長さは水平距離が40メートルの範囲内の当該建築物に有効に放水することができる長さとする
・水源は屋外消火栓の設置個数×7立方メートルの倍以上の量となるように設ける
・すべての屋外消火栓を同時に使用した場合に法が定める適性な放水圧力と放水量を確保する
・屋外消火栓を格納する箱は消火時に捜査が妨げられないような場所に設置する
・屋外消火栓設備には非常電源を附置する
簡単に説明すると「消火対象物から40メートルの場所で有効な放水力を保てるように設置する」
というのが屋外の消火栓設置基準です。
また、スプリンクラーや水噴霧消火設備、泡消火設備など技術水準を満たす消火設備が設置されている場合は
有効範囲内に屋外消火栓を設置しなくてもよくなります。
▶︎消火栓設置基準が設けられる理由
なぜ消火栓の設置基準が法律により細かく決められているのでしょうか。
火災対策でもっとも重要なのは初期消火だといわれています。
どんな大火災でも火が発生した当初は小規模な火災から始まります。
火の手が小さな初期化歳の段階であれば消火栓の設備でも十分消火が可能ですが
火災が広まり規模が大きくなるほど消火は困難になります。
消火栓の設置基準はは容易に消火できる初期化歳の段階で火災を消し止め
その後の被害を防ぐことを想定して決められています。
床面積により設置基準が決められるのは迅速な初期消火に必要だからです。
消火栓が少ないと探すのにてまどったり
火元までホースを延ばすのに時間がかかったりして消火が遅れてしまいます。
現状の設置基準は初期消火するのに最低限必要な距離や面積をもとに算出された数字に基づいています。
▶︎まとめ
消火栓の設置基準は法律により定められた義務です。
違反すると消防設備の不備として改善が必要になります。
場合によっては設置が完了するまで施設の使用が禁止されてしまいます。
設置基準に基づいて正しく消火栓を設置し火災に備えてください。
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